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News

2018.4.27

ケアマネ協会、財務省に反論 ケアマネジメントの自己負担導入で声明


《 日本介護支援専門員協会 柴口里則会長 》

* この記事では介護支援専門員を「ケアマネジャー」、あるいは「ケアマネ」と記載しました。読みやすさなどを勘案してJoint編集部が記載したもので、日本介護支援専門員協会の声明、柴口里則会長の発言ではすべて「介護支援専門員」が使われています。(Joint編集部追記:2018.4.27 15:49)
 
居宅介護支援のケアマネジメントでも利用者から自己負担を徴収すべき −− 。
 
そう主張する財務省に対し、日本介護支援専門員協会が異論を唱えた。26日、公式サイトやFacebookで声明を発表。自立支援の理念を重んじたバランスのとれたサービスが後退し、給付費の膨張に拍車をかけてしまうなどと問題を提起した。想定される副作用を防ぐ手立てがないまま自己負担を導入するのは反対、と訴えている。
 
居宅介護支援費の利用者負担導入論についての意見表明
 
財務省が持論を展開したのは、今月11日に開催された財政制度等審議会の分科会。制度の持続可能性を高めていく観点から、今後断行すべき改革のメニューの1つとして打ち出した。右肩上がりの給付費の抑制につなげられるという思惑がある。「自己負担がないことで、利用者側からケアマネジャーの業務の質についてのチェックが働きにくい構造になっている」とも指摘。新たに自己負担を導入するメリットは大きいとし、その是非をめぐる論争に再び火をつけた。2021年度に控える次の制度改正をめぐり、厚生労働省の審議会などでも俎上に載るとみられる。
 

「現実と乖離している」

 

自己負担がないため業務の質についてのチェックが働きにくい −− 。協会は声明でこの意見に反論した。「利用者の中には自立より安楽を希望する方や介護サービスなどに依存する方もいて、利用者の意向どおりにサービスを提供すれば自立支援に資さないケースもある。そのような事例においても、ケアマネは利用者との見解のすり合わせを丁寧に行い、自立した生活の実現に向けたケアマネジメントを実践している」と説明。「利用者のチェック機能は、このような場面でこそ適切に発揮されるものであり、負担導入により機能が働くということではない。財政審の指摘は現実と乖離していると言わざるを得ない」と批判した。
 
続けて、新たに起こり得る課題を列挙していった。
 
「自己負担が導入されるとセルフケアプランが増える。必ずしも自立支援型のプランになるとは限らず、過度にサービスに依存するケースも生じ得る」
 
「自社サービスに偏ったセルフプランの作成を代行する事業者の出現も考えられる。公正中立性から逸脱した囲い込みや過剰サービスの要因となる」
 
などと警鐘を鳴らした。「ケアマネによるサービス担当者会議の開催やモニタリングなどの機能がなくなるため、医療・福祉のバランスがとれたサービス調整や効率的なサービス提供の担保を失う。その結果、給付額が増大する」とも指摘。加えて、以下のように強調し財務省に慎重な判断を促している。
 
「居宅サービスの受給額は支給限度額を大きく下回る。これは多くのケアマネが過不足のない支援を行っていることの証左」

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