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2018.3.16

【科学的介護】新データベース「CHASE」にどんな情報を蓄積していくか


厚労省 外観
《 厚労省 》

いわゆる「科学的介護」のエビデンスを確立していく基盤となる国の新たなデータベース「CHASE(チェイス)」−− 。厚生労働省は来年度から構築を始める初期仕様に蓄積していく情報の範囲を固めた。
 
ケアマネジャーによるアセスメントや機能訓練に用いる「興味・関心チェックシート」の結果、栄養マネジメント関連加算に伴う確認項目、訪問介護のサービスの内容などを集めていく。多角的な分析ができるよう幅広い情報を対象にした一方で、実務を担う現場の負担にも配慮。多くの事業所で既に電子的に取得されている情報、あるいは多くの事業所が比較的容易に対応できるとみられる情報にとどめたとしている。
 
月内には正式に決める予定。来年度中に「CHASE」のプロトタイプを動かし始め、2020年度には本格的な運用までこぎ着ける計画だ。その後も必要に応じてアップグレードを重ねていく。コミュニケーションや交流・活動の頻度、本人の思い、睡眠時間などの情報もできれば収集していきたいという。イノベーションがどう進展するかもにらみつつ、可能なものから対象に加えていく方針だ。
 

 情報の提供、当面は事業所の任意で

 
ビッグデータを紐解き、自立支援や重度化防止の観点で相対的に効果が高いアプローチを明らかにし、希望する利用者へ積極的に提供していく −− 。それが政府の目指す「科学的介護」だ。サービスの質の向上や給付費の伸びの抑制につなげる狙い。介護報酬のインセンティブも段階的に拡大していく構えをみせている。
 
エビデンスの源泉となるデータベースは3種類。要介護認定やレセプトなどの情報を格納する「介護DB(介護保険総合データベース)」と、リハビリテーションマネジメントの情報を貯める「VISIT」は既に稼働している。残りの1つが「CHASE」。「介護DB」や「VISIT」がカバーしていない領域に手を広げ、情報を強固に補完する役割を担う。今回、厚労省が固めたのは「CHASE」の初期バージョンの守備範囲だ。
 
例えばケアマネのアセスメント。居宅介護支援の事業所に任意で協力してもらう。食事や排泄、入浴を自分で行っているか、自分の名前や生年月日、周囲の人を認識しているか、などを収集していく。昼夜逆転があるか、暴言・暴行があるか、過去3ヵ月以内に入院したか、脱水状態になったことがあるか、介護サービスに対する抵抗があるか、など多様な情報を蓄積していくとした。ある程度シェアが高い方式(居宅サービス計画ガイドライン方式など)を使っているところには、その評価方法で結果を提供してもらう。
 
「興味・関心チェックシート」は、厚労省が「個別機能訓練加算」を算定する通所介護に使うよう勧めている様式例。身だしなみを整える、料理を作る、子・孫の世話をする、カラオケで歌う、スポーツを観戦する、といった様々な項目があり、それぞれ「している or していない or 興味がある」のいずれかを選んでいく。「加算の様式は電子化されている割合が高い(老健局)」として、任意で「CHASE」に送ってもらう考えだ。
 
現場にはパソコンのブラウザを使ってもらう案があるが、最終的にどんな形をとるかも今後の検討だという。日々の実務への影響が少しずつ広がってくるのは、2021年度の制度改正の後とみられる。

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